喜劇「ハムレット」&悲劇?「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」in 渋谷区文化総合センター大和田(5/20)

観てきましたー。以下感想的な(かーなりヘロヘロ内容申し訳&念のためネタばれ注意)
・仕事さっさと済ませたつもりが結局職場出れたのが開場時間である18時過ぎ。なので必殺タクシーの術使用。千円ちょいで済んだので助かった…。
・大元であるハムレットについては小〜中学生頃にお子さん向けな全集読んだくらいで全然あやふやな知識のまま観劇に臨んだので、観ながらも第一幕は途中までこの先どうなるんだっけ?と知識引っ張り出す作業並行してたような。何せ忠実な親友ホレイショーはクライマックスで騙されて殺されてしまったりするのかと思ってたし(ロミジュリが混ざっとる!)。や、さすがにオセローとかリア王とかとは間違えませんでしたけども。
・観劇し終えて。やっぱ高橋リーダーすげぇーと。第1幕での狂気の娘の悲しみ、あどけない唄、第2幕での弾けた演技、笑顔。たかーしさんの出演舞台また観たい。秋〜冬でしたっけ、上演決まってる舞台もぜひ行きたいなと思わせられました。
・全体的に、古典と位置づけられている作品に触れる大事さを感じさせられた。英米文学(っても重厚系じゃなくてミステリーとかあとマーク・トウェインとか)や映画とかでもちょっとした時にシェイクスピアの台詞って引用されてたりするじゃないですか。ああいうのもっと自然にあ、この場面でこの言葉を引っ張ってくることで…とか知ってる人は同じ作品を観てももっと受け取るものが多いんだろうなぁと思うと羨ましくなってしまう。疎いもんとしてはあー“尼寺へ行け”ってのはこの場面で出てくるんだーとか位でしょうか今回なるほどと思ったの。
・第2幕については、以前も少し書いたんですが、『ローゼンクランツ〜』については前読んだ庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』という小説で触れられていたのが印象に残っていて、ん〜いわば赤穂浪士のひっくりかえして吉良のお爺ちゃんカワイそうバージョンにしてみました的なのかなとか180℃位あさってな方向な予測していやさすがにそれは違うだろうとか考えたりしてました。
・まーあれだ、話全然跳びますけど、昔くりぃむしちゅーさんの番組の1コーナーとして放送されてた“ベタドラマ”ってあったじゃないすか。トレンディドラマや青春ドラマといった様々な方向性のドラマを“ああ、あるある!”という場面を強調して制作し、スタジオでMCやゲストがツッコミ入れつつ鑑賞するみたいな。でも、あのコーナーで作られたドラマにしても、出演者や視聴者の共感を呼ぶ“あるある”シーンの抜き出しの上手さと同時に、元となる作品に一定の敬意を持つというか、エチケットを守るあたりがスカッと笑える一因でもあったんじゃないかなとか勝手に思ったりするんですけども。
・そんでもって上記の『赤頭巾ちゃん〜』では“二人の「端役」の悲劇を強調するために、ハムレットとオフィーリアを極端に矮小化し馬鹿げきった道化にしてしまう”と主人公が憤慨する場面があったりして、だから今回はどのような演出方法が取られてこちらはどんな印象を受けるのだろうかとややドキドキしつつ鑑賞したのですが、第1幕と合わせての上演ということで、上記小説で主人公達が憤っていたような“優れたものの足を引っ張る”ということで戯画的な登場人物の悲劇を際立たせる”といったような意図はなかったように思えてホッとしたりもしたのでした。
・多分、第2幕のクライマックスの言葉を芸人さんが叫ぶことで、より一層の痛みを覚えるのかもしれないな。
・この日観劇した回に出演されてたNON STYLEさんは率直にいいます!我々完全なる稽古不足です!みたく最初に宣言&土下座(&ユッケ社長のモノマネ)していておおーいさぎよいーと。そして途中のアドリブ部分はM-1をその場で観てるような気分で楽しめたりも。
・でも、上記のラストシーンでの台詞を言い切る井上さん、格好良く感じました、何故か(何故か?)。
・こちらの舞台については、ハイキングウォーキングさんの登場回も観る予定なんでそちらも楽しみっす。
追記:『ハムレット』を現代の物語として描くとしたら〜…て絶対実現してる方いそうですけども、そうだなー大企業の御曹司が留学(ここは原作と同じか)してる間に社長が事故死(に見せかけて殺され)、叔父と母が再婚(ここも同じだな)、ショックを受ける御曹司。衝撃のあまり誤って重役である婚約者の父を崖から突き落としてしまい(逮捕されるよ)、更にライバル企業へ潜入するようにとの新社長となった叔父の命令が下る。それは、実は繋がりがあるライバル社の取締役に依頼し、御曹司を罠にかけ破滅させようとする企みの一環だった。しかしそれを見抜いていた御曹司は、目付役としてつけられた昔の同級生2人を汚職の当事者として告発、自らは社に残っていた親友の手引きで再び叔父の元へ姿を現す。一方、誤解に基づくとはいえ父親を殺された婚約者は女事件記者となり、御曹司への復讐を誓うのであった…みたいな?(ヒロインの設定変わっとる!)