Berryz工房10周年記念舞台 演劇女子部『ミュージカル 戦国自衛隊』in 新宿 スペース・ゼロ(5/12)

初日観てきました〜以下感想とか(ヘロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。
・今日は調節して週休に当ててたので夕方まで実家でゴロゴロしてから幾つか振込等済ませて新宿の会場へ。着いたら既に入場始まってたのでチケットもぎって貰いましたら中でチラシ配布されてるのが黄色いTシャツのティーン女子な皆さん。そっか、研修生が登場するんだっけ!とドキドキしながらチラシ受け取る。ちなみに自分の列は野村みな美さんでした。
・んでもって開演前に研修生ステージが。登場したのは室田瑞希さん、山岸理子さん、野村みな美さん、山木梨沙さんの4人。おー山岸さん以前舞台で幾度か観てるからその分親近感覚えるなーなんて。そして新曲も披露されてその曲が中々好みでした。あとソロ担当してた室田さん声しっかり出ててすごいなーとも。
・そして、メンバーによる場内アナウンス等あって開演。スムーズな導入にテンポの良い展開、そして自衛官たち一人ひとりの在り方。物語世界にごく自然に引き込まれました。
・いやー梨沙子ちゃんの歌声パないすねー改めて。『我らジャンヌ』でも感じたけど、真っ向からだけでなく場内全体に響いて彼女が演じる人物の心情に客席が圧倒されるというような。本当にすごい。
雅ちゃんもこういう役はまるよなぁ。そして歌声やっぱいいな。
茉麻ちゃん、BBの時のような凄みや哀切さのある役柄もまた観たいけど、こういうコミカルな演技も好きっす。
熊井ちゃん演じる景虎梨沙子ちゃん演じる人物のやり取り、ああ、こう繋がるのか、と思った。うわー景虎…。
・今回は村上東奈さんが思った以上の活躍されてたのも嬉しいオドロキでしたね。敵役ながら見せ場の数々みごとでした。
・アンサンブルの役割をされてた方たちも自衛官に戦国時代の兵に長尾家の人物や黒田家の家臣にと様々に演じ分けてらしてすごい方々だなと思いました。
・とつらつら感想してきましたが、ここでちょと脱線。以前、自分はこちらのミュージカルについて、こんな言葉を書いていました。
それは自分の中で、2011年秋に上演された『戦国自衛隊〜女性自衛官 死守セヨ〜』で受けた衝撃と感情の揺さぶりがずっと残り続けていて、Berryz戦国自衛隊と言えば死守セヨ、という風にまで焼き付いている中で、改めて女性のみの演劇女子部且つミュージカルという形で“戦国自衛隊”が取り上げられることに動揺が隠せなかったことがあり、また脚本家や演出家の方についても、果たして“死守セヨ”で劇団大人の麦茶さんとタッグを組んだ時のように各メンバーの個性まで読み込んだキャスト決めがなされるのか、そして物語にかけられる比重も保たれるのか不安があったからです。
・しかし、それらの懸念は今回の初日を観劇したことで払拭されました。熊井ちゃん景虎をはじめ、梨沙子ちゃん、雅ちゃん茉麻ちゃん、それぞれの持ち味が活かされ、その物語中に生きる人物として見、言葉を聞くことが出来ました。
・そして、千奈美ちゃんと佐紀ちゃん。本当に正直に言って、自分にとってこのお2人の言わば扱われ方をもって、その作品の軽重を決めてしまうところが未だにあります。それは多分、数年前の即興劇やその後のベリキュー対談本で明かされた、曲レコーディングの際のプロデューサー来訪の有無や、舞台における出番についての奥底に抱えた気持ちを垣間見たことで生まれたものかもしれません。だから物語として素敵だと感じている『サンク ユー ベリーベリー』もキャプテンの出番的に、最終的にはとても素晴らしいミュージカルだと痛感した『我らジャンヌ』も当初千奈美ちゃんと佐紀ちゃん乱暴に言うならひとからげにしたのではないか(という位作家さんを信用していなかった。今となるとまったくもって恥ずかしい話です)という疑いを持ってしまっていたからでした。
・だから、今回こちらの作品においても、この2人の立ち位置がどのように扱われているのか、そして『死守セヨ』での2人の関係性が本当に理想形であったから、その視点上では一層緊張しながら観始めたのですが…脚本家・演出家の方に、(こんな所で呟いても本当仕方ないのですが)お詫びしなければならないと感じました。
佐紀ちゃん演じる人物は物語の中において梨沙子ちゃん演じる分隊長に頼りなさを感じつつも上官に忠実に、それでいて自らの信ずるところを貫く強さと、民間人に対する思いやりを抱いています。佐紀ちゃんの佇まいと演じる力は彼の物語る言葉、そして行動に見事に合致してその世界に生き、信じる道を貫いた人物の痛切さを存分に表しています。
・そして千奈美ちゃん、彼女は前回の『死守セヨ』で一度バディを失い、そして新たなバディと共に歩みだす河合という人物を演じていました。その役回りを彷彿とさせるような立ち位置は、彼女の持つ一つの側面、人に対する優しさ、支える力を表しているのではないかと感じました。
・という具合に、千奈美ちゃん、佐紀ちゃんの持ち味を活かすキャスティングが行われていると(勝手に)こちらが感じた時、(これまた一方的に)脚本家・演出家の方への今回の作品に対する信頼感は確かなものとなりました。
・あとあれですね、千奈美ちゃんの殺陣とか茉麻ちゃん演じるキャラクターに対する佐紀ちゃんのツッコミとか見られたのも嬉しかったですよね(と軽く締めてみる)。
ということで、2時間近く、堪能させていただきました。梨沙子ちゃんの圧倒的な歌声と哀切な眼差し、熊井ちゃんの存在感と優しさ、雅ちゃんの強さとひねくれものを演じさせたらピカイチっぷりと空間の支配力、茉麻ちゃんの明るさと着実な演技とその場の空気を変化させる力、そして千奈美ちゃんの佇まいと凛々しさ、佐紀ちゃんの真っ直ぐな切なさが心に響き、胸に沁みた舞台でした。あと2回、同じ物語と異なる結末を観る機会があるので、新たな発見を逃さないように、彼女達の築く世界を味わいに行きたいと思います。
追記:それにしても茉麻ちゃん、あの場面の稽古してる時に佐紀ちゃんにセクハラしてたのか、すごすぎる…お尻好きの神髄ここにありだな(なんだそりゃ!)。