演劇女子部 ミュージカル『LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-』in 池袋サンシャイン劇場(6/7、8)

7日夜・8日11時半公演を観劇。以下感想(ヘロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。
・『我らジャンヌ』の凄さから、行く前から楽しみ度相当高くて、ネタばれ注意しようと思ってツイッタもあんまし覗かずにいようと思ったけどついついTL追ってしまったら評判良くてヤバいよけいに期待しちゃうじゃんと思いながら実際に観たら、予想よか更に受けた衝撃がごっつくてウワワワっとなりまして。
・小田ちゃん低音の効きがすごい。冒頭、ある意味物語を相当語ってるナンバーを歌い上げる姿は儚さと靭さを同時に感じさせる。花園において自らの心を貫き通す在り方の説得力、彼女ならではという風に思えました。
・香音ちゃんタケちゃんりなぷーさん、いいなあ。彼女たちは基本明るい場面を担ってるんですが、香音ちゃんのパート聴く度にシーンの愉快さに似合わずよかったなぁと胸の内が熱くなったりしました。
・りなぷーさん、「小石」とか「空気」とか。
・あーあれがウワさの壁ドン。ありゃぁヤバい。そして和田あやちょさんとの一連のシーン更にヤバい。あんな場面稽古で何度も体験してたらそりゃやられるよーなんだくどぅーさんのあのタラシ力の高さ。
・ちなみに上記の壁シーンをタケちゃんだーいしさんがアドリブ場面で披露してみせたりして(この舞台で一番印象的なシーンをやりなさい的な感じで)そこで佐藤ちゃんが素で笑い転げてたりくどぅーさんがマジ照れして後ろ向いちゃったりその隣で鞘師さんが肩震わせつつ後輩宥めてたりといったシアワセ光景が見れたのでした。
・だーいしさんの役柄、さりげに重要だよな。オモシロ場面におけるメリハリを生み出しアクションシーンでの切れ味も鋭くそれでいてあの元々の持ち味(?)も遺憾なく発揮するという。そんな存在だからこそ、クライマックス後、鞘師さん演じるリリーに投げかけられるさりげないひとことが(日常の終わりとして)あれ程重く効いてくるのだと思う。
・かななんさん、とある劇団の女優を思い出した。その方は少年役をよくやる方なのですが、かななんさんはそういう方を彷彿とさせる位、初めての男性役と思えないほどしっくり馴染んだ佇まいをみせていて。年頃の男の子らしいイタズラっぽさを漂わせながらきっちりチャーミングで、そして後半失われた記憶を思い出してからの想う人とのシーンにおける切なさ、大切な存在を奪った者に対する激情の示し方、いずれも惹きつけられて目が離せませんでした。『我らジャンヌ』のアネモネやヴァイオレットもよかったし、舞台で演じる姿今後も観ていきたいっすねぇ。
・演じる姿を目にしたいといえばめいめいさん。いやいやいやいやいや、すごい。『TRUE OF VAMP』『もう泣かないと決めた』を聴いたらこの人はいずれ外部ミュージカルのオーディション受けるべき、そしていつか大舞台で歌声響かせる日がくるだろうと考えてしまうよ。『もう泣かないと〜』のクライマックス〜幕切れ聴いたら、そう信ぜざるを得ない。
・そんなめいめいさんに対する演出家さんの言葉(パンフレット掲載)、わーなるほどなぁと唸らされました。
・かななんさんと小田ちゃんのユニゾンやハモり、胸に響いた。
・福田さん、譜久村さん、秘密を知る監督役の年長者役ハマッてました。ただまろさんについてはジャンヌの時のオルガがいいなーと感じてたんで、またああいう役柄も観たいなぁ。フクちゃんさんもごがくゆうでの達観した王位継承上位の姫よかったし、ああいう飄々としつつ悪戯っぽい笑顔みせてくれる女性としての役も演じてくれる機会があったら嬉しいですねぇ。
・鞘師さん、否応なしに運命に巻き込まれていくヒロイン。優しくやや流されやすく、でもその心の内に秘めていたものが放たれた時の圧倒的な力、そんな役柄の説得力に満ちていました。
・くどぅーさん、前半でのイタズラっぽくてやや病弱?でプレイボーイ風な男子がハマッてるからこそ後半の豹変がまた瞠目させられるというか。舞台世界において様々な人物になり得るという演者として欠かせない力と客席の目を引き寄せずにいない確かな魅力に溢れていて、年齢や体力から時折こちらをドキリとさせるけれどもその辺りも含めて更に目が離せなくなる。

という具合で観たこちらの作品、華やかで軽やかに笑いはしゃぐ少女たちの変わりゆく姿、胸に心に重く響くのにまたその世界に触れたくなる。あれ程多忙な中で、ライブやリリースイベントや番組出演といった対外的なもの以外にも日々のレッスンや学校生活など多忙な中で物語を作り上げるという、これは奇跡だと思ったひとときでした。
本当に、すごい作品だと思います。観ることができて、歌声を聴くことができてよかったです。
次の週末、あと少しこの世界に触れる機会があるので、それまでに色々知っておきたいです。

追記1:研修生お3方もよかったっすよー。特に佐々木さん印象的だった。
追記2:そんな研修生のうちたなぴょんさんは8日1回目のアフタートークに出演されてて佐藤ちゃんからとあるシーンでいつも“ワタナベ”と呼ばれてしまってることが判明。あーあれ聞き違えじゃなかったのかやっぱり。そして後輩の名前を覚えられない、と訴える佐藤ちゃん。おーい!ちょっとちょっと!
・更に香音ちゃんからのリクエストで「いらっしゃいませ、ご主人様」とメイド台詞を披露させられたりもしてる田辺さん。まあその要求者である香音ちゃんは佐藤ちゃんからの攻撃で「おじゃ魔女ドレミ」のキャラクターのキメ言葉言わされたりしてたんですが。
・そしてそんな傍若無人な後輩からドツかれたりまでされる香音ちゃん。うん、反撃そろそろしてもいいんじゃないか…いや基本的には微笑ましいからいいんすけど。
・そんなアフタートークでは安定のだーいしさん(スベり)キャラも見れたりして楽しかったです。直前までの舞台の雰囲気と180度変わる感じが和んでいいですね。気持ちをいやしてくれる感じでありがたい。