『一枚のチケット~ビートルズがやって来る~』 in 紀伊國屋サザンシアター(11/29・11/30)

観てきてました~以下感想とか(ヘロヘロ+時系列バラバラ申し訳&念のためネタばれ注意)。

 ・計4回鑑賞したこちらの舞台、本番を重ねる都度演出が工夫されてると感じた。江本さん演じる正力氏が武道館を貸さないと言い出す裏にある真意の表し方や、クライマックスでの女子高生達の感情表現etc.、観る毎により話の流れが理解しやすくなっていってると思いました。
・そして、登場人物の性格や個性等、例えば女子高生4人組における高瀬ちゃん演じるユリの突っ走り気味ながら皆をけん引する力や、石井ちゃんによる祐子の何かある度仲間を自然にかばうしっかりした優しさとか、回を重ねる都度新たな発見がありました。
・そう、この女子高生ズの歌がまたいいんすよ。個人的にはクライマックス直前のこの先を不安に感じ自分達の行動に迷いを覚えるシーンの曲が心にきました。
・そしてその女子高生達をイジめる政治評論家ペア。個人的に何かを打破するに辺り理不尽に突き上げ喰らう流れが苦手で、政治評論家ズはそういう展開に説得力を持たせる立ち位置で。ただ、今回この舞台のそういうシーンは、敵方のお二方の歌声や仕草が余りにもキマッてて聴き応え見応えあってある意味楽しみな場面でした。
・しかし↑で政治評論家と対決する際、高瀬ちゃんは稽古で泣いてしまう位怖かったりしたらしい。アフタートークにて「今日は結構つぶしにかかった」という悪役のお1人福永マリカさんと「私関係ないのに楽屋で聴いててうわ、メッチャムカつく」と感じてたらしいしゅうさんのやり取りがあったりしてツボでした。
千穐楽以外は全てに設定されてたアフタートークショー、29日にピンチヒッターで進行務めてた高瀬くるみちゃんが舞台裏でしゅうさんに「ちゃんとやれよ」とくぎ刺されたとのことで、本編より緊張してます、というわたわた具合が可愛かったで

す。
・そんな具合に釘刺したしゅうさんですが、キャラ設定上激しい口調の場面多さについて、ご本人言う所の「おこ(怒?)」のエネルギーを保つのが大変、とのことでその表現からしてギャップ萌えなお方だなと。あと永島と睨みあう場面ではしゅうさんと舞美ちゃん互いに「綺麗だな~」と思いながら回ってるそうで、そのお話し聴いてから類する場面観る度心中でニマニマしてしまいました。
・綺麗と言えば高瀬ちゃんも矢島さんに肩ぽんとされる時、怒られてる場面なのに「顔近いし綺麗だし」と見とれてたらしい。あと清野ちゃんもチケット目当てで歯磨きに苦闘したアピールするシーンで、稽古時にはあったけど本番では削られた舞美ちゃんからの頭ポンがよかったと口にして、実際にやってもらったりも。その日(30日)の夜公演では本編でも頭ポンが復活してておぉーと。
・あと矢島さん江本純子さん高瀬ちゃん清野ちゃんの回ではネガポジポジ話も聴けたりしてお得感あり。
喜屋武ちあきさんが挨拶時に述べてた通り男性役がとても多いけど、演出家さんの男役ではなく一人の人物を演じてそれが男か女か、という言葉が頷けるような自然さでした。アフタートークでは同じ衣装のままナチュラルに普段の挙作に戻ってるのがまたいいよなと。
・そだそだ、冒頭からラストまで、音楽ほんと好きでした。DVDにサントラ付くかな、付いて欲しいな。
11/23のトークイベントで演出家さんから“歌とダンスと芝居が一体となった”と表現されていた今回の作品。舞台は演出によって彩付けられるのだと実感させられました。ほんっと、冒頭の登場人物達が前を向いて歌い出すあの場面、ステージ上の光景に魅入らされ、歌声に圧倒されたもんなぁ。その意味で前方で人物の心情を間近で感じる、後方でミュージカル的なブワッとくる演出を味わう、どちらも有りな舞台だなと思いました。
ビートルズ来日時の人々の想いを感じたこちらの作品。“1966年6月30日午後7時30分”この時刻を目にする度、ステージにい並ぶ登場人物達の姿や歌声をきっと思い出すだろうな。素敵な舞台でした。

追記:佐紀ちゃんのキャラクター、“他”における江本純子さんとの絡み、教師役の時の一見大人しめな佇まいながらもファンとしての本領垣間見せるところとかよかった。土下座シーンとか叩頭までしててちょ、キャプテン!てなりました。共演者さんから、演出家さんにも評価されてたみたいなお話しもあって。今後も彼女の舞台ぜひ観たいなと思いました。