WPC×ピウス新シリーズ第一弾『さよなら また逢う日まで』in 恵比寿・エコー劇場(5/7)

13時開演の回観てきました。以下感想的な(内容ないよーでスミマセン&一応ネタばれ注意で)
・エコー劇場、前も来たことあったようなと思ったら、時速246さんの舞台『ささやかなこの人生』だった。時東さん出演してたんすよね。。
・こちらの舞台は以前三好絵梨香さんが出演してた『金色のコルダ』でメインのお1人を演じていて印象深かった三上俊さんが出ているということでチケット購入したんですが、実際に観たらばウワーオという感じで。
・ストーリーは

強盗に失敗し、ひとりで罪を被った男。
4年の服役を終え、男は出所してきた。それから間もなく、男は昔の仲間と新しいメンバーを集め、新たな計画を実行しようとするが…
(公式サイトより)

というもの。ただしひたすら重苦しいって訳ではなく、軽口やふざけ合いもありつつ、でもやはり何かの拍子に錯綜する感情模様が表面に現れる。
・個人的に導入の場面から劇中世界に自然に入り込める作品はそれだけで評価高くて、その点でこちらの舞台はかなり心地よかったです。
・三上さん柔らかな物腰がヒモ役にハマってますね。
・仲間同士の関係性にひとたび疑いが芽生えたことで計画が崩れだすという物語の枠組みに演者さんの感情が溢れるような熱演が加わることで胸苦しくなりながらも事件の行方に注視せざるを得ない。そして迎える結末。うわぁー。
・終演後、挨拶では作品世界が続いているような表情でお辞儀をしていた出演者の皆さん、10分休憩を挟んだ日替わりトークショー及びイベントでは打って変わってナチュラルな笑顔が溢れていました。
トークショーは事前に公式サイトで募集されてたという質問に答えるという形式で、この回は林修司さん司会で柄谷吾史さん、鈴木凛さん、倉貫匡弘さんが登場。鈴木さんは演じてる間は気が強くキッパリした印象だったのが、ここでは可愛らしさと愉快さが感じられました。初舞台と言ってたけどそうは思わせないしっかりした演技ですごいなぁと。
・自分以外だったらどの役を演じたいかという問いに、大久保!という鈴木さん。って女性にポータブルトイレ使ってくれ、としつこく迫るようなキャラっすけど!でもそれだけじゃなくて、物語内で遊軍的な位置で自由に動けるという点でも惹かれる役なのかもですね。
・続けて今食べたいものは?という質問にはユッケ!!と答える鈴木さん。何でも「ユッケ世界一好きなんですよ!」でも今はこの状況なので食べれない、とのこと。しかし、公演が終了してスケジュール的に大丈夫、となった時に覚悟して思い切り食べればいい、という意見に対しては「ユッケ大好きだけどユッケで死にたくはない!」とのことでした。まあ確かに…。
・上記質問に対して、カレーライス、いややっぱりオムライス!という可愛らしい柄谷さん。そして倉貫さんは焼肉、とにかく肉が食べたいらしい。
・このコーナーでは、セリフをどうやって覚えますか、という問いに対する林さんの携帯電話を使用した覚え方がかなり印象残りました。ご自宅では練習せず、稽古場かその近くの公演で覚えるという林さん。その方法は、携帯の録音機能を使って予め他の演者の台詞を吹き込んでおき、それを聞きながら自分の台詞を言うというもの。3分位録音出来るため、ずらりと各シーンのデータが並んでいる中、ここはOK、と一つずつつぶしていくとのことで、これは確かに効果的かもなぁと思った。何より、ご本人がおっしゃってたとおり傍からも電話してる人に見えるのは公共の場所での練習する際に使えますよね。ただし、今回の作品のようなハードな内容だと怪しい通話に思われるという副作用もあり。林さんによると、公園で練習してるとボール遊びとかしてた子供達がいつの間にか遊びをやめて遠巻きにしてたりするらしい。確かに6億!とか相手を罵る声とか聞こえたらお子さんたちビビるだろうな。
・イベントでは、スパイゲームというものが行われました。ここからは全キャストが参加。ルールは、参加者9人のうちスパイが2人指名され、残りが市民となって自由に会話する中からスパイを探し出すというもの。勝敗は、スパイが全滅したら市民の勝ち、最後までスパイが一人でも残ったらスパイの勝ちってことで早速林さんに代わって司会となった脚本の中村暢明さんが舞台上に並べられた椅子の番号から2つを客席に向けて提示。
・スパイに選ばれたのは三上さんと佐藤美貴さん。ちなみにこちらのゲーム、スパイが残るのは難しいらしいですが、このお2人なら勝ちそう…という予想どおり佐藤さんが市民に混じって残り、スパイの勝利となりました。
・負けた側はその中でジャンケン及びあっち向いてホイして敗れた1人が罰ゲームとしてマズイ飲み物(この回ではトマトジュース+午後の紅茶エスプレッソティー)を一気するのことで、がっくりしつつジャンケンしに集まる市民達。と、ここで勝ち残ったスパイである佐藤さんが、「わかったわかった、凛ちゃん負けたらあたし飲む!」と手を挙げる。理由として「(最後の3人になった時)不正があったみたいだから」とのこと。でも一緒に残ってた鈴木さんにさり気なく誘導して同じく残っていた市民の櫻井さんを脱落させるのに成功した手腕は中々でした。佐藤さんは劇中では美人でしたたかな一面があり陰を秘めているといった役柄なのですが、上演後はきっぷのいいイタズラ好きな姐さん的な面が垣間見えたような。
・誘導尋問にひっかかって無実の市民が次々とステージを降りていくのが見事なこちらのコーナー。ゲームとして楽しめつつ、メンバー間の疑心を利用する点で作品内容にも通じるというのが上演後の企画としてさすがのチョイスだなと思いました。
ということで、作品そのもの・演者の技量・上演後のイベント合わせて上手な作りの舞台だなと思いました。観ることが出来てよかったです。
追記:鈴木さんていいとも少女隊だったリンちゃんだったのか!ビックリ!