演劇女子部 ミュージカル『TRIANGLE -トライアングル-』in 池袋 サンシャイン劇場(6/20、6/21)

20日朝にα編、21日朝にβ編、それぞれ観てきました〜以下感想とか(ヘッロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。
・譜久村さん、国王を尻に敷く威厳ある女王、しかし一方で己のお告げにより恋人と別れた夫の過去について今でも一言触れずにいられない可愛さもあるという役柄、いいなと思いました。
ヤッシーさん、激しく凛々しい姿の中に気遣いやさりげない優しさを垣間見せるとかズルイーと感じるキリ中尉が本当ハマり役。
・優しいと言えばアサダ。当初α編観て、あぁ、これは言うか、言うか…言わんのかい!て多少なりましたが、β編でうっわそりゃ、うっわ…となり。くどぅーさん、前回のLILIUMとはまた異なる少年〜青年像を瑞々しく爽やかに演じきっていました。
・石田さん。あゆみんさんは、ごがくゆうやLILIUMでの元気で威勢がよく、かつ人情味もある、という風な役柄がとてもハマッて感じていた分、主演だとどうなるのかな、と。でもハートフルで可愛らしい、そして相手を想う心の強いサクラ姫、よかったです。ただ、やっぱ個人的にはメインキャストというのは死守セヨやLILIUMでも思ったけどどこかしらで他のメンツよりもどうしても制約あるっていうか、個性を押さえなければならない側面がある気がして、そういう事考えるとだーいしさんの(語弊恐れずに言えば)唯一無二のユカイさみたいな持ち味を活かしきるにはやはしストーリーテラー的だったり自由に動ける立ち位置でのキャラクターかなという風に感じて、そういう役柄でのあゆみんさんもまた観たいなとも思ったのでした。でもほんとよかったですよ、サクラ姫。
・そしてそして、その姫君と本名は同じ名前の小田さくらさんが演じたローズウッド。α編では結構オーソドックスに、姫を仕える主として、また学友として気遣い、かつアサダを想う切ない役どころという風に受け取ってて、ああおださくさんこういうキャラクターもいいなぁふむふむ、みたいな具合に観ていたんですが、β編で明かされた事実の数々に気持ち揺らされて。だって、

・己がお告げを断ったことを(姫のことがあるまで)口にしてない。
・その理由を、アサダと対面している時にも一切考えず、思っているのは彼への想いと気遣いだけ。
・アサダがヴィータ人の血を引いていることを気にしない。
・更にアサダがお告げの対象となる資格があることに気づいてすぐ女王に知らせに行こうとする。
・アサダに制止された後も尚も女王に謁見を求め、サクラ姫の婚約対象となることを話そうとする。
・スワスワが明らかに苦手でありながらも彼女達が自由でいられるようにという行動。

そりゃもう、アサダも心動かされるの無理ないよ!
で、おださくさんがまたそういう難しいバランス求められる役柄をごくナチュラルに情感込めて演じてるんですよね。今後の演劇女子部、更には外部舞台でもぜひ出演して様々なキャラクターを演じる姿を観たいと感じました。
・それにしてもあゆみんさんとおださくさん、LILIUMにしても今作にしても実生活とのギャップある関係を演じてるのがまたステキというか興趣深いというか。でもキャスティングする上で近しく親しい関係にしたくなるようなバランスの良さがお2人にはあると思う。これは実世界上のやり取りを垣間見ても感じることで。
茉麻ちゃん、女王陛下に気圧され気味だけども娘想いで妻に対する愛情を深く持ち大切なところでは思慮深く寛大という国王の役柄、ハマッてました。今回はステージ上ではセクハラする機会なかったぽいから安心(?)ですね。(稽古中に充分触りつくしたのかもだけど…いやいやいや)。
・羽賀ちゃん、国王の姪っ子、留学行くようにというお告げに弱気に行きたくない〜とベソかいたりしながらもキリ中尉と物怖じなく対話したり、なんていうおしゃまな少女役お似合いでした。
・野中さん演じるキリ中尉の部下、クラルスもよかったなぁ。役柄に則したハキハキした話し方気持ちよかったです。
・演劇女子部のお2人も佇まいがナチュラルでいい感じ。特に近衛兵ブナ役の石井さん、キュートでおしゃべりな少年印という雰囲気印象に残りました。
・ココロが伝わる時、言葉と想いが同じ内容で救われる、というところ、ごがくゆうとしてサクラ姫とローズウッドが対話する際に姫が呼びかける場面と台詞、他にもいくつか、(至極勝手な思い込みかもしれませんが)大人の麦茶さんの舞台でいつか心動かされた場面と共通項を感じたりして、塩田泰造さんの脚本の魅力を再認識すると共に、塩田さん作・演出での舞台もまた演劇女子部でも上演実現して欲しいなとの願いを抱いたりも。
という具合で、どちらの回も観応えありました。α・βそれぞれの回に魅力があり、尚且つ両方観ることで更に登場人物の心の動きが伝わってくるという構成、ニクいっすねぇ。娘。'15、つばきファクトリー&研修生からのお2人、演劇女子部のお2人、茉麻ちゃん、彼女達が生きる物語世界に触れることが出来てよかった。幸いにしてあと一回α編を観る機会があるので、それぞれのメンバーのココロを新たな側面で読み取れたらと思います。
・追記その1:香音ちゃんの困難に感じ悩みながらも真摯に取り組む姿勢と並立する持前のオモシロさ及びサービス精神、えりぽんさんのステーシーズでのあっけらかんとした切なさ&舞台鑑賞眼の確かさ、飯窪さんのごがくゆうでの茶目っ気・明るさと真っ直ぐな心根への説得力、、同じグループでありながら、出演しないメンバーがいることはやはりそこはかとない胸に落ちる影となっていて。だから、塩田さんによる粋な計らいに一層くるものがありました。
追記その2:DVDマガジンVol.73、牧野ちゃんのドッヂボールにおける戦闘能力に驚かされました。劇中ではフワフワ舞って(でもさり気に重要な展開に関わって)る牧野さんがイキイキした笑顔で心底楽しげに(しかもフェイントかけつつ)ボール投げてる、しかもリーダーにも容赦無しってすげぇ…。でもそんな姿にビビリつつ新たな魅力を覚えました。関係ないけどこのコーナー観ててこぶしメンバーでドッヂやったらヤバそうとか考えたり。そうだサブリーダーはハンドボール部出身だから更にスゴいことなるなきっと。
話戻して、上記マガジンは考えてみればMC担当&かき回し役がいないという点でリーダーよく頑張ってらっしゃいましたよね。その分くどぅーさんだーいしさんが進行に加わる面が多かった気もする、とかも。Dマガも全体的に面白かったです。