演劇女子部『不思議の国のアリスたち』in 新宿 スペース・ゼロ(4/25・27・28)

観てきておりました。以下感想とか(いつにも増してヘロヘロ内容申し訳&念のためネタばれ注意)。

 ・やー元々は4/27夜のみチケット獲得してたんですが、メンバーブログやプレビュー公演の前評判知ってどうにも気になり4/19チケットをプレイガイドでゲット、その流れで19の鑑賞にてお見送り会開催されてて参加したかったのともっと観たい気持ちにより25チケット入手、25はそのまま帰宅したのですが27の鑑賞時に翌日チケットもまだあるなら観たい!(あとお見送り会参加したい)てことで28分も購入、という流れで計4回の観劇と相成ったこちらの舞台。メンバーも幾度もブログやインタビュー等で触れてましたが、今のBEYOOOOONDSが味わえる内容でした。
・冒頭、(某IKBさんのユカイな語りでの導入を経て)川原でウサギを抱いて一人佇む少女夢羽(現実世界での名前は全て演者と同じ)。ここでの歌皮切りに夢羽ちゃんはしばしばソロ歌唱ありまして、まずそれに魅せられます。気弱で転校したてで友人がいない、の現状に触れた所で、俄かに雷が。周囲を見渡し、石碑に気付く。ここで入るナレーション“以前似たような物を見たことがあった、それは亡くなった人の霊を慰めるもの(←ウロ覚え申し訳)”と共に盤面には“アリス”と記してある。この事は物語が進捗した際に、もしや女王がアリスとなる少女として現実世界に存在した際に周りの人が悼んで築かれたのか、等と想起させられる。
・で、抱いていたウサギが消えた代わりにKANA∞さん演じる白ウサギが出現してなんやかんやを経て下手側の通路から去る夢羽。そう、今回のこの舞台しばしば通路にメンバーが登場してその辺りも豪華でした。
・で、さりげなく舞台上に登場していた小林萌花ちゃんが演奏始めるんですが、ピアノソロ→BGMとの合わせがナチュラルでかつ聴き応えあって、リサイタルでありつつほんと前も書いたけど一人オケピというか、演奏で魅せる力持ってる方なのだなとの認識を改めて感じました。おださくさんのさくらのしらべ的にいつか演奏に特化したイベントも開催して欲しい…。
・そして、ここでは舞台セッティングしたトランプ兵スペード(平井美葉ちゃん)とダイヤ(里吉うたのちゃん)がそのまま
小林ちゃんのピアノに合わせてダンスを披露。ここの振り付けはお2人がそれぞれ考えたというのを知ってすごいーと思って。そしてKANA∞さんによるパフォーマンスも披露されて流石、となる中でアリスの恰好になった夢羽ちゃん登場→記憶が無い→覚えていた“アリス”という名前に沿って「私はアリスよ!」と名乗る→アリスと名乗る少女が続々登場→須藤茉麻ちゃん演じるハートの女王様も登場してアリス多過ぎ!→オーディションで選びましょ→名前決めなきゃね→頭のリボン(=メンバーカラー)の名前(一部違うけど)→効率のため2チームに分けて→CHICA♯TETSUと雨ノ森川海のメンバー、という流れ。この後もだけど名前決めやオーディションの演目披露後の自らの考え方示す辺りの、歌による各キャラクターの感情や個性の表し方上手いなーと思いました。
・メンバーごとの感想。メインキャラ“アン”演じた山崎ちゃん。気弱で過去の後悔を抱えていたけれど、改めて出会った少女達とのやり取り通して変わる、という流れ、王道ながら説得力あって。特に高瀬ちゃん演じるミントとの気持ちの通じ方、KANA∞さん演じる白ウサギとのシーン、そして決意の元、私がアリスだ!と声を挙げる場面、と瞠目な箇所幾つもありました。
・“ラベンダ”役島倉ちゃん。少年合唱団での気弱な少年やBEYOOOOONDS曲でのお嬢様的役柄もハマってたけど、今回の優等生で知的好奇心溢れるキャラもお似合いでした。
・“ホッピン”役西田ちゃん。いつものイメージは飄々とした雰囲気と譜久村さん大好きといった面を併せ持つ、という印象で、王道も演じられつつ今回の“ピンク”と競いつつも山崎ちゃん演じるアンに掛けられた言葉に素直に嬉しさ表したり、積極的に彼女の境遇を慰めたりというキャラクターもハマッてるなぁと。これは他のメンバーもだけど、色んな役柄演じられる方だなと。
・“デイジー”役江口ちゃん。元気で明るくちょっとユカイ。オーソドックスであるからこそ、物語の空気を和らげるという印象。アドリブ場面では“ピンク”の岡村ちゃんと共に関西弁出してくるとこもあってその部分でも和みました。BEYOOOOONDS曲での優等生役もお似合いだから、彼女もまた違うキャラ演じられる方だよなとも。
・“ライト”役一岡ちゃん。ご本人の性格とはぜっっったい違うだろうなーというツンツンな役柄、でも舞台経験豊かなのもあって存分に演じきってらしておぉーとなりました。所謂キツイキャラの心境の変遷という意味合いで相当重要な役割で、持前の雰囲気とバランス感覚も相まって、この物語の軽やかさが保たれていたのはメインと相対する役を一岡ちゃんが演じていたからなのかな、とも思いました。
・“ブルー”役前田ちゃん。大きなリアクションに豊かな声量、情に厚くメンバーの行動に人一倍動揺したりする。真っ直ぐなイメージが存分に活かされた役柄だったなと。西田ちゃん演じるピンクとアンとの場面いいなと思いました。
・“ピンク”岡村ちゃん。オフィシャルイメージとそっくり…と思いきや、所々でスパッと出してくるシビアな側面がまたハマってて。油断できなさ(?)をもっとも感じたのが岡村ちゃんだったような。ホッピンとのバトルよかったです。
・“スペード”役平井ちゃん。アンの心に斬り込んだあの台詞の説得力、普段ブログから感じるスタイリッシュな女性としての在り方とまた違う側面での男性役としてのハマリ具合、すっごいなぁと思わされました。
・“ダイヤ”役里吉ちゃん。持前のオチャメさ明るさをもって、茉麻ちゃん演じるハートの女王への言葉や、アリス達に対するフォロー等々物語を進める上でかなり重要な務めを果たしていたと感じます。てか里吉ちゃんの声の色、話し方いいっすねとも。
・“クラブ”役小林ちゃん。上にも書きましたが演奏による舞台上の流れを築く力、アリス紹介ソングをはじめとする自らでの構成力と共に、キャラクターを演じる上での役柄の掴み方もすごいなと。力を失った女王にかける言葉の説得力、2人の仲間と共にきっとこの先女王を支えて(たまにツッコミ入れて)楽しく過ごしていくのだろうな、という未来も感じさせてくれるようでした。
・“オレンジ”役清野ちゃん。お調子モノっぽく、場を盛り上げる一方で情に厚く素直で。だからこそ、信じていたリーダーのミントの行動に人一倍衝撃を受け、一度は振り切ろうと思うもやはり放っておけない、と駆け寄る一連の場面の感情の動きが観る側に真っ直ぐ伝わってきて、流石だなと感じました。彼女も数々の舞台を経験しているという事で任せられたのだろうなという部分幾つもあって、この先大人になっていく過程で更に演じる役の幅が(今でも広いのに)更に増えていくのかなと思うと、その活躍が本当楽しみな方の一人だなと感じました。
・“ミント”役高瀬くるみちゃん。山崎ちゃん演じるアン≠夢羽の抱いていたウサギの名前が“ミルク”という事から想起させられる名前、というのも想像かきたてられるものありますね。一岡ちゃん演じるライトと共にこの舞台において相当に重要な役割担うキャラクターと感じたミント。お人よしと言われたアンの言葉にいち早く寄り添い、その方がいいと思えば女王にも積極的に質問や意見することも厭わず、でも自らが消えることへの恐怖には勝てず、信頼を受けたことでの重責に反発し…という感情の動きの説得力、本当すごいなと。
・彼女の行動に衝撃を受けたアンからの言葉に対する「…例え、友達でもね」そしてすれ違い際の「…ごめんね」あの場面から伝わる感情の動き、心を揺さぶられました。Juice舞台における少尉役やその前に出演していた数々の役も本当よかったし、この先演技部門でも更なる飛躍が期待される方だなと改めて。あと挨拶時のお辞儀がとても優雅でそこも惹かれました。

・“ハートの女王”茉麻ちゃん。客席へのイジり、トランプ兵への叱責、ハートの女王としての貫禄を存分に表しつつ、かつての“アリス”だったというキャラクターの説得力、この辺り本当茉麻ちゃんだからこその役柄だなと思いました。終盤のトランプ兵トリオとのやり取りとその後の場面、心打たれた。
・その一方で28夜公演ご挨拶では、客席がカワイイアリスたちにニヤニヤしてるのかわいいなと見てるけど自分が客席降りると死んだ目になるの許せないとお怒りモードな発言で場内沸かせたりもしてその辺りの盛り上げ感覚もお見事、と。そしてその場面で高瀬ちゃんはじめアリスたちが手を叩いてウケたりしてて、いい関係築いてるんだなと和んだりしました。
という具合だった今回の舞台、上演回数を経るごとにメンバー一人ひとりの個性も一層発揮され、同時に一体感も増して物語への引力も高まっていて。一つだけ思ったのは、エンタメ部分についての事で、チャレンジし、成功した時の輝き、納得いかなかった際の負けん気を観る人に伝える事、それは大きい効果だったのだろうとは勿論思います。だからその事自体は全然OKで、ただ、彼女達の魅力を感じるには既に演じる光景のみでも十二分にイケるのではないか、とも思って。
なのでエンタメ部分に置かれていた部分も加えて全振りで演技に中力した姿を観られる日が楽しみでなりません。
とにかく、“仲間でありライバル”という関係性がまさに今のBEYOOOOONDSを表していて、本当に観応えありました。彼女達の強い意志を感じる眼差しと笑顔、場内に豊かに響く歌声にしなやかなダンス、自負心とお互いへの信頼、改めて彼女達の魅力を味わい、この先の活躍を想起させられる作品と思いました。本当観れてよかったです。

 

追記:ハロー!プロジェクト新時代!! BEYOOOOONDSメジャーデビュー決定!!

http://www.helloproject.com/beyooooonds/news/10292/

やーやーやー、本当おめでとうございます!!!