演劇女子部『アラビヨーンズナイト』in スペース・ゼロ(10/10)

15時の回観てきました~。以下感想とか(ヘロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。

 

・や~、すーごい、予想以上。メンバーの個性が発揮されてて、物語の流れ方スムーズで、キャラクターに魅力あって、音楽も素敵で、魅力たっぷりな舞台でした。
・演劇部で脚本を担当する女子高校生(西田ちゃん)と、彼女に声をかけた部で演出務める親友(岡村ちゃん)。赤い月の晩に異なる世界に飛び込む事になった2人の前には、暴虐の王を物語で諫めようとしてきた異国風情の女性(夢羽ちゃん)。果たして2人は女性に協力して王の満足する物語を紡ぐことが出来るのか…!?みたいな感じの流れの中で、取り急ぎ、
・清野ちゃんキャラハマッてる~!そして劇中の作品で色んなキャラクターを演じられる技量がまた見事。
・音響さん(小林ちゃん)着実さ安定具合と情感を兼ね備えた伴奏が此度も本当凄いし素敵。そして全体歌唱での歌い出し担当や意外にツヨめなキャラがまた良い。
岡村ちゃん、あっけらかんとした明るさと友の才能と優しさを信じる心が眩しい。
・一岡ちゃん、綺麗なお姉さん感満点でありつつ空飛ぶ絨毯シーンでの笑顔や西田ちゃんが考え出した舞台内の物語における想いに一途な女性役惹き込まれた。
・江口ちゃん、夢羽ちゃんの物語制作を支えるキャラ達の中で結構冷静・建設的な事述べたり、上記の一岡ちゃん出演作においてはおぉっ!という性格出してきたりするのが新たな側面まだまだ持ってるんだなと目を瞠らされた。
・里吉ちゃん、さり気なく好きな世界出してきたりするのがニヤリとさせられたり。あと衣装ほんとお似合い。
・平井ちゃん青年役もいいですねぇやっぱほんと。あと里吉ちゃんと共にダンスの見せ場あって魅せられました。
・島倉ちゃん、男性役もいいなぁ~。前述の舞台内物語での一岡ちゃんとのシーンがまた…!
・前ここさん、気に入らない者を魔力で石に変えるという暴虐の王、しかし今の境遇に至るまでに味わった血族達との争いから生じた寂しさ、孤独を抱えている、というような人物。おれは王だと歌い上げる姿から役柄の在り方が説得力もって伝わってきました。
・夢羽ちゃん、前ここさん王に仕える侍女、しかし実は昔王とは…という間柄の女性。苦しむ国の民のため、そして王にかつてのような心を取り戻して欲しくて、必死に物語をかたり続けるも思いつかなくなって月に願いを捧げ、西田ちゃん岡村ちゃん2人を呼び込むきっかけを生んだ人物。結構オチャメな側面とかもあってコメディ的シーンで笑い起こしたりしながらも後半からクライマックスにかけての自らの願いを王に伝える場面や2人でのデュエットとか本当圧巻でした。てかビヨのあの曲でIFストーリーがあったら、みたいな組合せでもありますねそういえば。
・高瀬ちゃん、国王の乳母。夢羽ちゃん侍女や西田ちゃん岡村ちゃん高校生ズにもイヤミなキャラではあったりしますが、孤独で荒れた王にも結構遠慮なく大胆に諫めたり、王との物語気に入りポイントが違って意外なトコにハマッてたりなんて側面も。クライマックスでの王に対する発言が持つ説得力、国王がどこかしら人間性を保ち続けてたのは(国民を石に変えまくるのはアレですけど)彼女の存在があったからとも言えそう、なんて思ったり。高瀬ちゃんの自らの役柄や作品に対する読み込みの深さを感じました。
・西田ちゃん、脚本を書く上での自負心と、しかし最新作や異世界に来てからの作品について岡村ちゃんや王から“何か足りない”と言われてしまう葛藤、物語を創る者としての苦しみから親友に声を荒げてしまい、しかし彼女を信じ続けて王に嘆願し石に変えられた友の姿に打ちのめされ、悩みながらも夢羽ちゃんと王とのある場面や夢羽ちゃんとの会話で記憶に蘇った友とのやり取りから話を紡ぐ上での大切な事を見出して、という流れ、歌い上げる場面での輝き、言い争いのシーンでの強い口調、友との再会、素敵でした。
という具合で友情・愛・創作とは、というような複数のテーマを根底に置いていると感じたこちらの舞台、幾つもの場面で心動かされ、歌声でもメンバーの表情や眼差しからも胸揺さぶられたひと時を過ごさせて貰いました。一人ひとりの魅力を感じた魅惑的な舞台でした。これは流れを把握した上で、再度観たくなる系な作品だな~。ほんとう観れてよかったです!