演劇女子部『アラビヨーンズナイト』 in 新宿 スペース・ゼロ(10/16、10/17)

16日公演と17日の11:30公演行ってきました~以下感想とか(ヘロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。

 

・16日は前日に職場の方と急遽行こう!となったので当日券で入ったため結構後方で、しかしパフォーマンス全体の動きやその場のメインキャラが語っている際に後ろにいるメンバーの表情を見て取れたり端にいる人物のさり気ない仕草に気付けたりで興味深かったです。
・てか今更ながら小林ちゃんの音効さんとしての活躍具合に目を瞠らされた…「ここで赤ん坊のSE!」とかマジでピアノ弾きながらやってるし、演技しながら演奏してSEするアイドル、多才過ぎないですか??
・日を重ねる中で愉快な場面の練度やデュエット、全体歌唱の聴き応え更に上がってた。前ここさんと夢羽ちゃんの声が重なる所、わぁあ~!と胸熱くなる。
・そして16日の公演では何といってもその日発表されたメデタイお知らせ、里吉うたのちゃんのドラマ科捜研の女ゲスト出演発表を祝福するムードに溢れてまして、まず劇中で美鈴が作る物語内で登場する隣国のイケメン王子達“S4”の一員として出てきた里吉ちゃんが述べたイケメンな一言が“(指差して)科学は嘘をつかない!”ここばかりは王もジラ様も満面の笑顔で惜しみない拍手送っていて結果発表でも文句なしの一位取ってました。そして終演後挨拶においてもメンバーと場内から祝福受けてた里吉ちゃん、感激具合が満開なキラキラ笑顔が可愛かったです。里吉ちゃん本当におめでとう!
・そして17日、4度目にして個人的ラストの鑑賞。この作品においてありがたくも最も舞台に近い席で観れたので、登場人物の細かい表情見て取れる貴重な機会となりました。特に夢羽ちゃん演じるシェヘラザードが王からの言葉にふっと頬緩めて嬉し気な笑みみせたり、その後の発言で淋しげに見つめたりする様子から彼女がずっと抱いてきた感情が伝わるようで心揺さぶられました。
・あと岡村ちゃん演じるしとねが美鈴の才能を信じて王に必死に彼女に物語らせてほしいと訴える余り石に変えられた後、落ち込む美鈴を励まそうと一堂に会してる際の千夜一夜座組?的な一同の模様が間近で見るとまたいいな~と。清野ちゃんのチャラい反応や悪戯な瞳、美鈴を慰めようと頑張るも空回りしてしまい仲間に泣きいれて慰めてもらう平井ちゃんの小芝居、KANAさん演じる大道芸人お手玉でワチャワチャしてる里吉ちゃん小林ちゃんの芸達者組、クールに腕組みしてるアリババや何かとまとめ役なヌレンナハール姫等々、ほんとビヨの持ち味や素敵さが現れてるワンシーンだなと。
・そして今宵もシャハリヤールとシェヘラザードのやり取りには胸打たれました。何ていうか、王は魔力と引き換えにかつての優しい心を失い、けれどもかつて共に過ごした時シェヘラザードに抱いていた想いは物語への渇望という形で残されていたのだと。その頃の記憶が“秘密の抜け道”というワードで蘇りかけた場面でのデュエット、お2人の遠くを見つめるような表情も相まって本当惹き込まれました。その後のシェヘラザードが歩みよりその腕を取ろうとするも振り払い戻りかけた気持ちを断ち切ろうとするような王の言葉、それを受けての彼女の
目を伏せる時の佇まいがまた本当に心動かされた。
・物語は人間性を語る事で、お前の事はよくわかっているつもりだ(これまたウロ覚え申し訳)、という言葉、これ聴きようによっては結構おぉーとなる台詞だよなぁ。
・一方で一座の愉快な面々の言葉で親友との会話、そこで自分が述べてた言葉や初めて台本を書いた時の事を思い出した美鈴、その物語る者として再度覚醒する場面の輝き、そして王とシェヘラザードに向けての物語を語る際の表情、これまた目が離せなくて。
・上記の物語中で島倉ちゃんと一岡さんが演じる劇中ペアの歌唱もとても素敵だったな~。聴く度に魅せられた。
・そして高瀬ちゃんのジラ様、彼女曰く“小娘共”を相手にしてる際の高飛車さ、王の好む物語についてくだらない!と一蹴しながらも何だかんだ知らない単語について“大体、~~って何!”と聞いてくる姿勢、クライマックスで愛の持つ理不尽について静かな口調で自らの在り方を伝える眼差し、ラストで元の心を取り戻した王を祝福する時の優しい表情、単なる悪役でなくて物語に欠かせない人間味溢れる人物だなと改めて実感しました。多分ジラとの関係があったから王が完全に人間性を失わなかった部分もあるのではないかなぁと。
・この回の終演後挨拶は夢羽ちゃんが担当してて、毎回アドリブシーンがあるけど実は私もあって、くるみんのシーンで毎回違う事してて、みたく告白してて、高瀬ちゃんもそう、人が真剣に歌ってるのに(だったかな)とプンスカ気味で、でも今日は「眼鏡の~やるから」と事前予告してたそうです。最初このトーク聴いた時どのシーンの事かな思ったけど、つらつら思い返して前半部分のシェヘラザードが来る日も来る日も物語を語り続けて王は誰も石に変えなかったと不機嫌そうにジラ様が歌い上げてる場面かー!と。そりゃ~あの場面で視界の横で面白系なアドリブを繰り広げられたら表情保つのタイヘンだよな~。

そんな具合で、全然まとまりませんがとにかくBEYOOOOONDSの個性と舞台で新たな世界を創り上げる力が発揮された素敵な作品だったと思います。歌唱をはじめとしたパフォーマンス面でも一人ひとりの魅力を再確認させられたし、劇中の音楽や“物語を書く”というテーマもまた心に響いた。観る事ができてよかったです。