映画『時をかける少女』初日舞台挨拶 in シネスイッチ銀座

行ってきました。以下感想とか(一応ネタばれ注意で)
・2006年のアニメ版がとてもいいなと思ってそこでメインの真琴役を務めた仲里依紗さんが主役を務めることや、How to モンキーベイビー!内で流れてるCMが印象的なこと、更に昔フジでやってたドラマ版も結構好きだったりしたのもあって友人を誘って有楽町で観たんですが、よかったです!期待以上に内容に惹かれました。
・ドラマでもお芝居でも同じだけど物語への導入部分というのがスムーズというのは気持ちいいなー。
・70年代ならではの衣装とか世界とかもしっくり馴染んでた。
キタキマユさんのメイクとか、うわっ再現度高っ!という感じ。
・仲さんの話し方は耳に心地よいですね。響きがじんわりくるようで。
・あと表情が多彩だなぁ。まさに映画中で喜怒哀楽が示されててそれらすべてがまっすぐこちらに向かってくるというか。
・ストーリーの進行につれて、ああ、あのエピソードがこう繋がってしまうか、そして記憶はやはりそうされてしまうか…と。切ないっつか、でも覚えてるとよりきついだろうもんな…。
・上演後の舞台挨拶では、谷口正晃監督、仲さん、中尾明慶さん、石丸幹二さん、石橋杏奈さん、青木崇高さんが登場し、撮影時のエピソードや映画についての思いを語っていました。やっぱ観終えた後の挨拶だと出演者の皆さんがネタばれとか気にせずエピソード触れたトークしてくれるのがいいっすね。
・仲さんは結構緊張した面持ちで、また少し疲れ気味でもあるんだろうかなとか。でも監督や共演者の話に人一倍頷いている姿に生真面目さを感じたり。あと監督や中尾さんのネタに見せる笑顔が何ともパッと開いた感じでいいなと。
・石橋さんは実際に見ても何だか映画の中の役柄とカブるような。端正な立ち姿がグーです。
・仲さんは本編で使われた分の10倍は走っていたらしい。えー、映像中だけでもかなりの度合いランニングな場面多かった気がするけど、その10倍てどんだけっすか!
・中尾さんは70年代の役柄の中で唯一髪の長さだけは最後まで慣れなくてトイレ入るたび気になっていじっていたらしい。
・石丸さん演じた深町一夫=ケン・ソゴルの登場シーン(巨大な温室)は奥多摩で、一緒に居た伊藤さんという方がたまたま通りかかった幼稚園生の大群に「ナベアツさーん!」と間違われまくったり、川で釣りしてるおじさん達とどちらが先に来たかでもめて俺達の釣りが終わってからにしろとか言われてケンカになったりしつつ撮影したらしい。そんな苦労があったとは…。
・今回登場した出演陣&監督はみな人見知りで、司会の女性から自分も含めてそれじゃみんな合わせて人見知りファミリーですね的なわかったようなわからないようなまとめがなされてました。
・これまで作られてきた原作小説の映像化という点で様々な面で丁重で誠実に創り上げているのがすごいなと思った。大林宣彦監督作品や細田守監督作品はじめこれまでの先達である映像化作品をパンフレットで丁寧に触れていたり、監督自身がオマージュという言葉をしばしば用いていたけれど、受け継がれてきたものへの敬意と自らが生み出す作品への自負とがそこここから感じられた。
・ってか個人的にはちゃんと娘。版時かけにも触れられてたのが嬉しかったり。あのドラマでのなっちさん雰囲気あってたと思う。
という具合で、登場人物や物語の持つ空気感がこれから先へという眼差しで眩しく温かく胸に沁みるような印象で描かれていて、とても心に残る作品でした。挨拶で「卒業だけど始まりでもある」と言われてましたが、本当にこれから出来るだけ沢山の人の目に触れられる機会があるといいなと思います。