シーラカンスプロデュース Vol. 1『戯伝写楽−その男、十郎兵衛−』

新宿はスペース・ゼロにて2/1〜2/5の日程で上演されているこちらのお芝居、一昨年にソニンが出演してたミュージカルバージョンを鑑賞したことがあったのと、あと舞台『金色のコルダ』で一見主人公に協力的に見せかけて、実は…な役柄を演じてらした城戸愛莉さんがヒロインとして登場するというのもあって観に行きました。ということで以下感想とか。
・なるほどー、演出・出演者・上演会場が異なると例え基となる物語が同じでも別物になるものなんすねーお芝居って。って当たり前だ!て言われそうですが。
・主人公の宮野真守さん、お調子モノで人を惹きつける、しかし自らも求めていた、絵師としての有り余る才を持つ女と出会い、“写楽”という存在を作り出すに至る十郎兵衛という男がハマッてました。その友人である与七役の玉置玲央さん、版元の蔦屋重三郎を演じてらした柴田秀勝さんも印象的だった。
・そしてヒロインである“おせい”役を演じた城戸さん。見た目的にはやはり“女”というより“少女”というイメージだけど(そりゃそうだよな)、声量や佇まい等かなりのインパクトあって、そして何より十郎兵衛との出会いから終幕のあのシーンに至るまで、おせいという女性が纏う憑かれたような雰囲気を漂わせているあたりおおーという感じで惹き込まれました。
・その城戸さん、舞台終演後のカーテンコールでは共演者と笑顔交わし客席にお辞儀するあたりはこちらの世界に戻ったという感じだったんですが、その後一人残ってお辞儀する宮野さんをセット奥から出てきて“おせい”風の身ごなしで手招きする場面があって、なんだかまだ物語世界が続いてるような感覚を覚えたりしつつまた城戸さんの出演する舞台が観たいな、今回みたいなキャラクターもだし、はたまた全く異なる役柄で演じる姿も目にしてみたいなということを考えたりしたのでした。
という具合で、全体的に面白かったです。