第10回タンバリンプロデューサーズ公演『黒椿』in 池袋あうるすぽっと(7/17)

夜公演観てきました。以下感想とか(ヘッロヘロ+ウロ覚え申し訳&一応ネタばれ注意)
・板橋での用事済ませて池袋行きの都バス乗ったらすごい混んでてギブアップして途中下車、そのまま歩いてややバテ気味でたどり着いた会場、でも受付入ってすぐに出演者のサイン入り台本とか並んでて生気を取り戻す。
・着席してしばらくして開演。あらすじは、Rという吸血鬼が江戸の町の中でひっそり(でもないよな、足りなくなった?時とか適度に血を吸わせてくれる女の子達や気のいい隣人達に囲まれて暢気に賑やかに)暮らしてるところに、旅芸人の一座の一員としてKGという女がやってきて、両親を吸血鬼に殺されたKGは殺したヤツのみならず吸血鬼全体を憎むようになってて当然Rの命も奪おうとするんだけども自分の命の長さに飽きてたRはKGに惹かれちゃったりとかして、KGはKGでノラリクラリ攻撃かわされ決闘を逢引とか言われ終いには自分から「殺してくれ」とか言ってきたりするRに調子を乱されて、そんな中でKYというキケンな吸血鬼がHという女&部下達と共に街にやってきて純血であるRの命を狙いにかかって、その中で旅一座のTという純情ボーイがHに想い寄せたりそのHの口からKGに対してKYの隠された過去が明かされKGが衝撃受けたりとかしてるうちにTがKYに命奪われたことで運命は一気に転がり始めるのであった…みたいな(ここまで書いて自分の要約のヘタさにガックリ。あとキャラ名をイニシャルにする必要性あったんだろうか)。
・吸血鬼モノってのは古今東西取り上げられるメジャー級の題材ってか、それこそ小説コミック映画そして舞台、様々な作り手さん達が趣向凝らしてきたテーマってことで、そんな中でこちらの作品は結構直球来つつ、でも所謂シンドイ系エピソード(迫害されるとかなんとか)入れるのではなく、街の人たちとも関係性良好に、でもやや空しさも感じつつ生きてる主人公のあり方が個人的に共感できて、心地よく観れました。
・まあなんていうか、物語の進み方的には所々オオットト?みたく感じられる所も無いでもなく、あとKGがRをああしちゃう展開なのかー…て思ってしまったりなんかもあったりしたり。特にクライマックスの展開については個人的な好み言うなら、KYはあくまでも両親を殺した敵とギリギリまでKGは思い込んでいて、KYを殺すべく武器を繰り出すも力の差及ばず得物を弾き飛ばされ絶対絶命となったところをRが割って入って刃を受け止め、「何でお前が…!」「決まってるだろ、お前が大切だからさ」「馬鹿野郎!!」で、Rの刀でダメージ受けてたKYの言動から真実が判明してKGが愕然、ここでRがおれの血でKYを救えみたくなって、「そんなことできない」「大切な存在なんだろう?」そしてここであのセリフがきて…みたいな流れだったらな〜とか(ベタでスミマセン)。
・まあでもあーこー書きながらもあのラストが来た時点でオールOKなんですけどね!一気にカタルシス解消させられるのダイスッキ!(どういう結論だ)
・やーでもホント、↑の場面にて、一旦あっけに取られて矢継ぎ早にツッコミ&文句言いながらも嬉しげな様子のKGを演じてる時のマコラッチョの笑顔すごい良くて。その後の全員での歌唱時までずっとその輝きは続いてて、ニッコニコてああいう表情のためにある言葉じゃないかという位いきいきしていて素敵でした。
・そう、そんなマコラッチョこと小川麻琴さんについて、最初のスタンドマイクと殺陣を組み合わせた歌唱部分とかちょいキツそうだなと感じる部分もあれど、憎むべき相手へのキッとした眼差しや、そんな対象の筈なのにいつの間にか芽生えたこれまでにない感情に戸惑う表情、思いがけない言葉に逡巡しつつ共に歌声合わせて想いを歌う姿、後半で思わず動いてしまったわが手を見て愕然とし、駆け寄ろうとして仲間に止められ、相手の後ろ姿が消えていった際の悲痛な叫び、他にももう色々あるんですけども、そんなマコラッチョの舞台上で観たかった姿百選に入りそうな(なんだそりゃ)印象的な場面がそこここに見られました。ほのかに動きつつある想いを歌う際の声色とかほんとよかった。
和泉元彌さんは立ち姿やここぞという時の存在感がさすがだなー。
下川みくにさんと櫻井貴之さんのデュエット&街の人々の告白応援ソング(?)、賑やかでスキだった。
・ああそっか、船戸慎士さんて『金色のコルダ』ミュージカルにも出演されてたあの方かー!あちらでもキャラ濃かったけどこちらでもインパクト強い役柄やってますよね。
三浦孝太さんと前田希美さん演じるKYとHのエピソードについては少女漫画脳の持ち主としては膨らませたら独立して一本作品描けそうで勿体無いようなとか考えちゃったりしたり。テレ朝深夜枠辺り向いてそうな気がしませんか?
・という具合で、全体的に惹き込まれた作品でした。マコラッチョの凛々しく闊達な一面が役柄にハマッてたし、ミュージカル・殺陣についてもブログやツイッターでも触れられてた通り相当練習重ねたんだなというのが伝わると共に更なる伸びしろがあるだろうことも感じられたし(そしてますます高野愛さんとの共演を殺陣アリで再び実現してほしくなった)、とにかくまた観たいと思う舞台でした。ストーリーを把握した明日以降の鑑賞も楽しみです。