銭湯の娘!?(第21話)

まーきっとダイジョウブだよ。多分。おそらく。
だってあの十中八九父親な人、90年代のトレンディドラマの登場人物で例えるなら、金持ちボンボンの割にお人よしで、最後貧乏で破天荒な主人公にヒロイン掻っ攫われるような雰囲気醸し出してるもの。
とか何とかいいつつもドラマの展開にはしっかり手に汗握って見てみたりしているよ。あまりの展開に2度目の煙突登りを敢行したユメをなだめるススム、自らのついたウソについて余りのタイミング悪い状況に焦り凹む六郎、そしてひな子の言葉。

(六郎による実の娘発言が嘘だと知り、部屋で沈み込んでるユメ。一方茶の間ではユメの実の父かもしれない人物が大病院の外科部長だということが判明してちょっとした騒ぎに。あれこれ話してるオトナ達を尻目に膝抱えて俯いてたひな子は不意に立ち上がり、ユメの部屋へ)
ひな子「ユメちゃん、入ってもいい?…開けるね」
ユメ「ひなちゃん…」
ひな子「ユメちゃん…!(駆け寄ってユメにしがみ付く)みんなひどい!あの人のこと面白半分で話して。ユメちゃんはおじさんの娘だもん。誰が何て言ったって、ここんちの家族だもん!」
ユメ「ひなちゃん…ありがとう。でもやっぱりダメだ」
ひな子「え?」
ユメ「多分、さっきの人が、あたしの父親だ。(ひな子に母の遺品のライター見せる)」
ひな子「R.M…」
ユメ「最初これ、“マナカ・ロクロウ”だと思ってた。だけど…」
ひな子「あ、さっきの人」
ユメ「そう、“ミサキ・リュウイチ”。だから、R.M。これな、お母ちゃんが大事にしてた箱の中に入ってた。これと一緒に。(六郎が赤ん坊時代の自分抱いてる写真見せる)だから、てっきりこのオヤジが父親だと思って…。だから、間違いないよ」
ひな子「…もしも本当に本当のお父さんだったら、ユメちゃん、あの人の所に行っちゃうの?」
ユメ「あたしは、この家と何の関係も無くなるって訳だし」
ひな子「そんなの私も同じだよ!」
ユメ「ひなちゃんとあたしは違うよ。ひなちゃんは、れっきとしたボイラーマンの孫だもん。あたしは、何のとりえもない、ただ置いて貰っている居候だし」
ひな子「そんなことないよ!そんなこと言わないでよ!絶対ここにいてね!ずっとここにいてね!(ユメにしがみつく)」
ユメ「…(ひな子を黙って抱きとめる)」

ひなちゃん、頑張って読んだね…って違う!しみる演技だよマイマイ。そうだユメはもう真中家の一員なんだし、ってことでユメが出て行く夢(ややこしいな)を見て飛び起き、ユメは?!と家中探し回る六郎が居間にいる面々が黙りこくってるの見て更に狼狽したその時。

ユメ「ユメ×4、何度も呼ぶなようっせーな!オヤジまだそんな格好してんのかぁ?さっさと顔洗ってこーい。メシの支度出来てんぞ!」
マリア「出来てンゾ!」
ひな「早くしないと学校遅れちゃう」
ユメ「ほら、メシが冷めるぞ」
ススム「(呆然としつつ定位置に着いた六郎に向かって)ウソばっか言ってるバツだよ」
ユメ「(食卓の用意終えて)ウシ!!(六郎を促す)オヤジ!」
六郎「…おう!いただきまーす!」
一同「いただきまーす!!」

ようやく普段の風景を取り戻したかに思えた楽の湯だったが、しかしも一度実の父親?な人が隣の喫茶店に来ちゃってまー大変。正直今更出てこられて引っ掻き回されてもメイワクとユメにハッキリ言い切られガックリ、見合いするってこと知ったキミのお母さんは僕の元から姿消してしまったんだよ〜的に泣き崩れるも何とか態勢立て直して「もしよかったら僕と一緒に暮らさないか」と決め台詞繰り出す外科部長。どうするユメ、どうする六郎、以下次回へ!