舞台『タンブリング』vol.3 in 有楽町 東京国際フォーラムホールC(8/10)

ガキさんこと新垣里沙さんが出演のこちらの舞台観てまいりましたー。以下感想的な(毎度ヘッロヘロ申し訳&一応ネタばれ注意)
・会社を定時に出て地下鉄を降り東京駅方面に歩いて数分。国際フォーラムってメトロ・JRの複数の駅からそれぞれ数分て迷うことが得意な人間にとって大変助かる会場ですねぇ。
・建物の中に入ってロビー開場だったため少々待ってから席へ。結構前方で場内は傾斜もついてたし観やすい席でした。あと通路側だったため、開演してから数回キャストが傍を通っていくというオトクな場面もあり(※ガキさんはじめとする女子メンバーは通りません)。
・着席して10数分して舞台が始まる。大学の男子新体操部を舞台にしたストーリーということで、初っ端のアンサンブルさん達によるパフォーマンスからしてまず度肝抜かれます。男子新体操というのがあれほど軽やか、しなやかでかつ迫力や熱さも兼ね備えた見応えあるものとは知らなかった。
・物語としては、“ある事件により高校から続けていた新体操を辞めて舞台となる大学に編入していた水島(柳下大さん)という人物が、人数が減ってしまった新体操部を団体戦に出場できるようにするため駆け回る木下(馬場徹さん)。という幼馴染と再会、集まった部員間でぶつかることもありつつ、無理やり引き込まれた水島も積極的に練習に関わろうとしてきた矢先、一同にとって衝撃的な事が発生、どうなる新体操部、そして団体戦出場は!?”という感じ。物語の根本はオーソドックス、しかし登場人物の個性やエピソード、ストーリーの進み方のテンポのよさ、シリアスさと笑いのシーンの緩急のつけ方といった要素が効果的に働いていて、ナチュラルな流れの心地よさを味わいながら鑑賞できる。実際に舞台上で体操の技を披露する演者さん達の姿にも魅入らされる。
・そうした物語の中でガキさんは、北嶋薫という男子と比較して全然有名な女子新体操部の部長を演じてました。基本的に弱小で団体戦に出ることもおぼつかない男子部への目線は(一人へを除き)厳しく、同じ練習場を使っている男子と交代する際彼らに鋭い言葉を投げかけることもしばしば。しかし水島が指導し始めて雰囲気が変わった際や、部員間に起こった衝撃の出来事により男子達が練習に集まらなかった時、そして彼らが再び集合し演技を披露した際にかけた一言や見守る眼差しには一定の理解も含まれている、というようなキャラクターは、ガキさんのビシビシいく一面やツッコミキャラ、その反面の見守るような包容力、認めた相手に対する強い視線等が活かされててハマってました。月岡という(少々、いやかなり)ナルシスト入った男子新体操部のイケメンにはメロメロなあたりもナイス!
・更にガキさんは女子新体操部部長なので実際に道具を使った演技も披露していて、これがまた見事だった。リボンをクルクル回す女子新体操では御馴染みの技から団体女子としての華麗な舞の数々。加えて演舞しながらのソロパートもあったりして、ちょっとこれは予想以上にすごいんじゃないか。だって“男子と違って女子は上手い”という設定ので技を披露しなきゃいけないシーンもあったりするんだから、そのプレッシャーときたら大変なものだよな、きっと。
・という具合で、全体的に観応えあり。ひたすら惹きつけられる物語世界が着実にそこにあって、ごく自然に流れるストーリーの中で出演者により実際に披露される熱を帯びたパフォーマンスと仲間を想う気持ち、一つの事柄に熱くなる面々の姿という要素を共に味わえるという贅沢な時間を過ごすことができました。そしてそんな風にすごいな、という作品にガキさんが確かな存在感を示して出演しているというのが本当に嬉しいです。観ることが出来てよかった。
追記:今回は完全にガキさん目当ての門外漢な心持でこちらの作品観たのですが、ドラマ版やvol.1,Vo.2と続いてきたということで過去の作品に関する台詞やその物語での登場人物の話など、元ネタを知っていればより面白いんだろうなーというシーンは結構あったかも。でもわからなくてもまったく問題なく楽しめましたんで、これから観にいく方は事前知識アリ・ナシどちらでもいいと思います。とにかくオススメなのは確かですんで!
追記:登場人物の中では、ガキさんは別格として木戸邑弥さん演じる日吉(ムチャをしがちな部長に躊躇なくツッコむ、しかしそんな部長を誰よりも尊敬している)のキャラクターがいいなーと感じました。あと南(春川恭亮さん)がかける一連の想いと言葉、あれはズルいよーやられるよ〜。