アトリエ・ダンカン プロデュース 七変化音楽劇『有頂天家族』in 下北沢 本多劇場(1/19)

観てまいっておりました。以下感想とか(ヘロヘロ申し訳&念のためネタばれ注意)。
ハロプロ名古屋公演1日目の翌日、ひかり号に乗って再び戻ってきた関東、新宿まで出てから小田急線乗り換えてシモキタへ。うかうか歩き出すと絶対ぜっったい迷う、とわかってたので駅前で案内地図眺めること数分してから行動開始したので無事劇場に辿り着けました。ほんとヘタするとスーパーオオゼキの方とか向かいかねなかったからね。
・んでもって開場まで少し待ってから中に入りパンフレット購入して着席。やや端の方ながらも一桁台で観やすい位置。パンフレットに稽古場風景が4ページも載ってるのナイス!とか思ってるうち開演。
・物語は、京都を舞台に狸と天狗とヒトとが共存したり争ったり色々しながら暮らす模様がある狸一家と古天狗とヤバい美女を中心に描かれてまして、その中で今回の主なお目当てガキさんこと新垣里沙さんは主人公の矢三郎という狸が女性に化けたバージョン(女矢三郎)と、矢三郎の元許嫁である海星の二役を演じていました。女矢三郎の時は持前の少年ぽさが存分に活かされて、イキイキした表情とキビキビした動作と男性が化けたっぽい所作と悪戯っぽい笑顔が魅力的な人物(狸だけど)で、海星の時は矢三郎との複雑な関係(父親同士が兄弟ながらあることがきっかけで敵対しており、更に父親の悪行を知ってしまっている)から素直になれないけれども一方で家の事情より正しいと信じる行動を起こすことを迷わない強さと正義感と優しさも持つ女性をそれぞれ見事に演じ分けていてさすがだわーと。物語上でカツヤクするのに加えて、歌やダンスでもかなりの部分担っていてその点での見応えも抜群。やー本当すごいよ。
・そしてもうお一方、お目当てだった佐藤美貴さん。以前『さよなら また逢う日まで』という舞台を観に行った時とても印象残った方で、その時は美貌と激しさとユカイさと大胆さ(←後ろ2つはアフタートークで発揮)というイメージだったんですが、今回の役柄では冷たさと儚さと妖艶さといったような要素が入り混じってこれまた一筋縄ではいかない人物(人から修行を経て半天狗となった存在だけど)を演じていて存在感抜群でした。気まぐれや退屈しのぎにとんでもない行動してみせる一方で、人知れず寂しさを口にする一面もある、というようなミステリアスで掴みがたいけれど姿を追わずにいられないような魅力のある女性、これまたハマり役でした。
ガキさん演じる女矢三郎、武田航平さん演じる主人公の矢三郎が化ける際にバッと紙ふぶき散らしながら入れ替わるタイミングとか見事息が合ってて相当稽古重ねたんだろうなぁ。
・お話しの後半では、メインである狸の四兄弟の父の死の原因が明かされ、そこから怒涛のように物語が波打つも終盤で今ひとたび日常が戻ってきて、そして少し進んだ関係もあって、という流れがいいなぁーと。矢三郎と海星の会話、そして締めの矢三郎の独白からエンディングの一連の雰囲気もとても好きでした。
・思わず目から水が、てなったのは天狗の赤玉先生と親父さんの会話のシーン。あれは、やられますよ…。
ということで、様々な個所で見応えみどころあってとても楽しめた舞台でした。ガキさんの舞台面での活躍堪能しました。観にいくことができてよかったです。